農地を耕作目的で買ったり貸し借りする場合には、農地法3条許可が必要ですが、3条許可を受けるための要件の1つに、下限面積というものがあります。
農地法3条許可についての詳しい説明はこちらをご覧ください。
下限面積とは
下限面積とは、農地を買ったり借りる者またはその世帯員が、農地取得後に耕作しなければならない最低限の面積のことです。
下限面積は農地法3条2項5号において規定されており、原則として、その値は北海道では2ヘクタール、都府県では50アールと定められています。
つまり、農地を取得した後に耕作する面積の合計が、原則として、北海道では2ヘクタール、都府県では50アールに達しない場合は3条許可を受けることはできないことになります。
下限面積の意義
下限面積は、農地を取得したい方にとって障害となる可能性もあります。では、なぜこのような規定が存在するのでしょうか?
これは、農地を生産性の低い零細農家に取得させることは、農地の効率的利用や農業の生産力維持、増進にとって問題があり、農業政策上好ましくないと考えられているからです。
農地が細分化することで生産性、効率性が低下し、結果として耕作放棄地が増加してしまう恐れがあるのです。
別段面積の設定
農地法によって下限面積が定められていますが、農業事情は地方によって千差万別であり、全国一律に設定することは必ずしも有効ではありません。
そのため、平成21年の農地法改正によって、各市町村の農業委員会が農地法の定めに関わらず、別段の面積(別段面積)を設定することができるようになりました。
愛知県の下限面積
愛知県の各市町村における下限面積は以下の通りです。
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名古屋市
市町村 | 下限面積(a) |
---|---|
名古屋市 | 20 |
尾張地方(尾張)
市町村 | 下限面積(a) |
---|---|
一宮市 | 20 |
稲沢市 | 30 |
犬山市 | 30 |
岩倉市 | 調査中 |
大口町 | 20 |
尾張旭市 | 20 |
春日井市 | 20 |
北名古屋市 | 30 |
清須市 | 20 |
江南市 | 調査中 |
小牧市 | 20 |
瀬戸市 | 20 |
東郷町 | 30 |
豊明市 | 30 |
豊山町 | 20 |
長久手市 | 調査中 |
日進市 | 30 |
扶桑町 | 20 |
尾張地方(海部)
市町村 | 下限面積(a) |
---|---|
愛西市 | 50 |
飛島村 | 50 |
あま市 | 30 |
大治町 | 20 |
蟹江町 | 調査中 |
津島市 | 調査中 |
弥富市 | 50 |
尾張地方(知多)
市町村 | 下限面積(a) |
---|---|
阿久比町 | 30 |
大府市 | 調査中 |
武豊町 | 調査中 |
知多市 | 30 |
東海市 | 30 |
常滑市 | 調査中 |
半田市 | 30 |
東浦町 | 調査中 |
南知多町 | 30 |
美浜町 | 30 |
西三河地方
市町村 | 下限面積(a) |
---|---|
安城市 | 50 |
岡崎市 | 30 (額田町については20) |
刈谷市 | 30 |
幸田町 | 30 |
高浜市 | 30 |
知立市 | 30 |
豊田市 | 旧豊田市(農振地域)10 旭地区、足助地区、稲武地区、小原地区 20 旧豊田市(農振地域外)、藤岡地区 30 下山地区 40 |
西尾市 | 西尾市一色町佐久島 10 西尾市寺部町、鳥羽町、西幡豆町、東幡豆町 20 上記以外の区域 30 |
碧南市 | 30 |
みよし市 | 40 |
東三河地方
市町村 | 下限面積(a) |
---|---|
蒲郡市 | 30 |
設楽市 | 30 |
新城市 | 旧新城市の区域 30 旧鳳来町の区域 20 旧作手村の区域 40 |
田原市 | 50 |
東栄町 | 調査中 |
豊橋市 | 50 |
豊根村 | 調査中 |
豊川市 | 30 |